急に寒くなって風邪をひいている人が多くなりました。
風邪は取り込んだ冷えを出す動きですから、常に冷えを入れてしまったら出す、という作業をまめに繰り返してるとそうそう風邪は引かずとも済むものです。
でも、うっかり忙しかったりしてそんな心配りが出来ないことも多々あるのが日常というもので。
風邪をひいたと感じたとき、皆さんどうしていますか?
患者さんに多いのは葛根湯を飲んで早く寝る、しばらく様子をみてしつこいようだったら病院へ行く等で、マニアックなひとでは梅醤番茶を飲むとかお灸をするとか、玄人な技を持っていらっしゃる方も。
夜でしたら温かくして早く寝る、は必須条件です。
でも、朝や昼間でしたらゴロゴロしていてはあまり良くありません。
そもそもだるかったり、動く気力が湧かないのが風邪ではありますが、熱が出ていないかもしくは微熱の時は普段通り動きましょう。
くしゃみし鼻水出しながらでもこまめに動いて体を程々に温めます。
風邪の時は胃の力が先に弱っていますから、非常に冷えやすい体になっています。
ここで寝込んでしまうと体は停滞します。
もちろん温かい格好で、その時の体力に応じたことをすれば良いのです。
風邪は早いもの程早く出て行きます。
汗をかいて熱を下げるのはみなさん知っていることでしょうが、熱が出ない様な風邪は自分から汗を出しにいってもよいのです。
喉の腫れやのぼせの症状はかなり治まってしまいます。
体を温めなきゃと思って、ホッカイロを貼ったり電気毛布を入れて寝たりしなくて良いのです。
外から温めにいくと体が自分で熱を生み出すことを怠るようになります。
熱を出せない体にどうやって熱を生み出させるかが大本の働きかけです。
温かい格好でせっせと動いて掃除するなり、ストレッチするなり普段と少し違うところを動かしてあげることも体のスイッチを入れるきっかけになります。
伸びない体は冷えが入っている場所です。
伸ばすことで冷えが動きます。
冷えている胃には温かい生姜茶や大根おろしをたっぷりすりおろして生姜と醤油をたらしてお湯で割る大根湯が効きます。
どうしても動きたくない時はコンニャクをゆがいてタオルで巻いてコンニャシップをします。しっかりした熱を冷えている部分にだけ短時間充てることが治療的意味をもたらします。
治療に必要なのは積極性です。
本当に悪くなると、自分の中の積極性は枯渇してしまい、他者の積極性=看護が必要になりますよね。
そうなる前に、いつでも自分の中の働きかけが起動できる状態に保つことが大事なことです。