先月11月は治療院最多来院数を記録したとても忙しい月となりました。
これもひとえに患者さまのお陰です。有り難いことです。
この治療院は初診が極端に少ないのですが、それでも11月は初診の方を診る機会も何度かありました。初診の方との治療では決まって登場するのが「どれくらいのペースで通えば良いですか?」という質問です。大体決まった答えになりますが、個人の治り方については千差万別、今回はそれについて書いてみました。
一回の治療でどこまで治るか?これは初診の方が特に知りたいところだと重々承知しております。
しかし、これほどに体の力が語るものはありません。
千差万別、体がこの皮膚刺激を主とした治療法をどこまで察知し、その刺激を取り込んで動いてくれるか。個々の反応は全く違うのです。
治る上で大きく影響がある条件を挙げてみました。
1 まず、皮膚がどれほど感度が高く反応が良い状態かが影響します。悪い人程感度が鈍り、何をやっているか体に伝わりにくくなります。皮膚反応を鈍くさせるものは、これまで見て来た中では薬が一番でしょう。皮膚反応が悪いということは脳との伝達が鈍いということです。薬は痛み止めやホルモン剤など中枢に作用するので逆に中枢の混乱がある為に感度が下がるのかなという気もしています。他には添加物を含んだ食品、肉なども薬に似た作用を起こします。
2 治療中の意識がどこに向いているか。体が素直に動ける状態であることが必要です。仕事が忙しくて治療中もそのことが頭から離れない人、怒っていたり感動したりして意識が別のところに飛んでいる人、思い込みや意識が固くてからだと自由に連携が取れない人。これは治療回数を重ねてもたまに遭遇するパターンです。
3 気の通り道が出来ている人。これは生まれ持った性格や育った環境があります。日本人の場合年代が上になればなるほど、体の基礎がしっかりしており、どんなに体が衰えていても脈々とした太い気の通り道があるので意外と思われるでしょうが、お年寄りの方が回復する力は若者と比較してずっと盛んです。
年齢に関係なくもともと敏感な人はいます。こういう人は小さい頃から様々な気の影響を受けやすいため(親の想念や学校のストレスなど)小さい頃は虚弱だったりもします。
しかし、ただ敏感で邪を出す為に症状を出しているので、症状が多い=体が悪いとは限らないのです。
症状の話ついでに、症状は自分をもとに戻そうとする動きですので、自分のコントロールが上手な人が症状を出すとも考えられます。
自分軸を右に揺れたら左に戻し、左に揺れたら右に戻し、と無意識のハンドル操作が可能な自由を自分に与えているのです。
自分は元気と思って自信満々の人程心配になります。
多くは思考も同様で、他者につけいる隙を与えず、高い緊張状態を維持して生活しているパターンが見受けられるからです。その場合は無意識の働く余地がありません。
元気と思っていれば、ちょっとした症状で病院の薬にも簡単に手を出します。
薬の解毒が自分には出来ると思っているからです。
症状を見ないようにする為に、症状は表に出てこれず、気づいた時には根の深い病となります。
風邪をたまには引けるくらいの心と生活のゆとりがあり、怒れば腰が痛くなったり、ショックをうければ寝違えをする、そんな認識は当たり前につながる社会であるとよいのですが。
そんなわけで、つながりを感じて感度を高くして生活していることが大切です。
自分の心と体に合うこと合わないこと、柔軟性を獲得すると様々な体の”目”が養われてきます。
我が儘な気もするでしょうが、与えてばかりは生きられないし、もらってばかりでも生きられない。
気も同様に自分軸を中心として吸収、発散をしながら皮膚を鍛えているのです。