調和を意志すること

前回は形を作ることでエネルギーが引き出され、調和の取れた美しいものを目指すことで自身のエネルギーのゆがみを矯正するということを書きました。
なぜ芸術が存在するのかと言えば、そこに美と調和を生み出す果てしないエネルギーがあるからです。完璧な調和を作り出したものは時を超えてエネルギーを放ち続けます。
ですから、どの学問にも芸術性は存在します。数学の美しさ、物理の美しさ、文学の美しさ、それらの美をみつけることが学びの楽しさなのです。

一個人が地道に形を追うこと。何かを習い、身につけようというとき、何が一番大切かというと、美しさへのあこがれだと思います。先生なり先輩なり、その道の先にいる人、人に出会えず本かもしれませんし、一つのシンボルみたいなものかもしれませんが、目指す形を体現しているものをみつけることです。そのあこがれが、自分自身へのこだわりをなくし修正しつつ育ててくれます。
調和した形を自分自身のものに取り込むことは、全ての動きに影響を与えます。
その人の歩き方、振る舞い、考え方一つに美しさの基準が出来て美しく調和の取れたものを選択すつようになるのです。
いつかは人の動線を追ってみたいと思っています。無意識に動くその人の一日の軌跡を追ってみると、無駄の無い人はリズムを持って美しいラインを描いているのではないかと思います。

さて、治療です。治療こそ調和の美が必須です。
健康とはまさに調和のとれたその人の美しさを引き出すものであり、治療後はそのオーラが輝いているものです。
治療とは、相手の本来のリズムと調和を引き出すものでなければ美しさは引き出されないでしょう。治療後の調和はその人本来の運気を運んできます。治療することで気が開かれ、人生が変わるものです。
先日は患者さんから嬉しい報告がありました。
ここで治療を受けた後は必ず、仕事の依頼が入る、と。
体の中だけではないのです。自身が変化すると取り巻く周りのエネルギーが変化します。
常に繋がっている感覚。
調和がとれることは本質的な喜びです。
自身を美しいものとして存在させることが、永続的なエネルギー作り出し、周囲をも輝かせるのです。

どんな時も美しくありたいと行動するのが良いのです。
そのあこがれが自身を矯正し、調和をとらせるでしょう。
誰もが、自然と輝き出す何かを持っています。
自分の中のその光のもとを見つけ出すのが、今まで書いて来た様々な方法であるわけです。