フォルメンは様々なアプローチで体験することが出来ます。
動きで体験するのはシュタイナーの考案したオイリュトミーです。
日本の植芝盛平が生み出した合気道もフォルメンの動きを体験しています。
合気道をしていると延々と円の途切れない流れの一部となったような気がしてくるのです。
どちらにも共通しているのは体を開き相手との調和(気の流れ)を感じて動くという点です。
おそらく円や螺旋といった曲線運動はエネルギーを育み増幅させる力がある命の動きなのではないでしょうか。
書道もフォルメンの一種と言えます。古代文字は形から作り出され、フォルメンそのものでした。
そこにリズムとデザインが加わり、東洋独自の紙、墨、筆で独自の美を開拓していきます。
刺繍や編み物はまさにフォルメンです。ステッチの規則性の美しさ。糸の動きはレム二スカートの八の字を思い起こします。昔の人は生活の中に宇宙の規則性、法則性を読み取り見事に表現していたのだと思わずにはいられません。
古代の建築物や石像などには繊細な細工が施され芸術としてのフォルメンが生きています。
他にも美しい動きの中にはいくらでも読み取れるのでしょう。
鍛えられた規則性や形になぜこんなに人は揺さぶられるのでしょう。
それは私たちの内面から湧き出る喜びなのです。
形が円満で調和が取れていること。
それが最高のエネルギーバランスであり私たちが目指すものであるからでしょうか。