最近は脳ブームがじわじわと来ています。私の中で。
なぜ、脳なのかというと、脳への働きかけはあらゆる問題の根本的解決に直結し、そのアプローチが外科的侵襲ではなく、皮膚への接触、光、音、身体動作などにより解決可能だからなのです。
日頃診ている患者さん達。ダウン症、自閉症、リウマチ、うつ。。。
脳へのもっと効率的なアプローチが鍵になると思っています。
今までは脳は一度機能を失ったら回復しないものと思われていましたが、最近では別のニュウーロンを刺激、訓練することで新たな領域を開拓し、新しい脳マップを作り直すという脳の可塑性が判明しています。
驚いたことにその可塑性は生まれもって脳の一部が萎縮していたり欠けていたり、機能だけではなく形態の問題である場合も、従来考えられていたものよりも大幅な回復が可能であるということなのです。
そこまで大きな問題ではなくとも、普段向き合っている患者さんたちの問題、婦人科疾患やうつ、肩や膝などの身体機能的問題、自己免疫疾患など、治療していく過程で脳へのフィードバックがされていることを考えると結果的に、脳の可塑性による回復であると見ることが出来ます。
脳の中で使われていないニューロンを新たに刺激し、再構成し直すという作業はあることにつながります。
そう、思考です。ニューロンを刺激しないということは思い癖につながります。
私たちは年をとるとともに一方向にしかものを考えられなくなりますが、体はまさに自らの思考によって病に囚われている状態なのです。
だから体をゆるめると思考がかわり、感情にも影響を及ぼし、行動に変化を生み出します。
その反対もまたありです。思考が病をつくるとはオカルト扱いされがちな考えですが、まさに思考とはニューロンへの入力であり体の動作を決めているヒトの主体性なのです。
それがヒトにあたえられた自由とパワーですね。
さて、体への刺激は今自分の一分野となっていますが、動作から脳への入力、音、光はいかにも魅力的な分野です。
動作は合気道やオイリュトミーをやっていて感じていたこともあってまさに我が意を得たりの思いです。フォルメンなど描くことで脳へのアプローチもあるでしょう。
音、光で治療する分野もありますが、今後取り込んでいくことも可能でしょう。
しかし、思うことはこれらは日常生活で常に接している刺激です。
常にこれらの刺激を洪水のように受け、思い癖を直さずに生活している中で、本人の意識と正しいアプローチの導きがあれば直していけるということです。
病は病院で治すもの、の時代は変わりつつあるのかもしれません。