今日は癌についてボチボチと。
癌の患者さんを診ることもたまにあります。
癌はとても不思議な病気です。
その人の性格、仕事、食生活、遺伝など経験全てを網羅するような現れ方をします。
社会生活を送っているご本人の裏面とでも言いましょうか、体の裏社会みたいな存在ですね。
寺山心一さんをご存知でしょうか?
寺山さんは抗がん剤や手術といった標準治療の結果、末期癌と診断され病院でできる事はもう無いとのことで自宅療養となりました。
そこから弱った体で実践できる食事療法や日の出を見るなどの日々で、癌に愛のエネルギーを送るようになります。
その結果、体力が劇的に回復し、癌もかなり縮小しました。その後フィンドホーンに招かれ講演して帰国後、癌は完全に消えていたそうです。
先日、カルチャーセンターの講座でお話しを聞く機会に恵まれましたが、何より印象的だったのは、自らの喜びを喜びと感じ、湧き上がるようなハートのエネルギーの大きさでした。
話の合間に、感動した時の話をされるだけでニコニコこちらまで嬉しくなるような笑みに、こちらのハートが解されて、日々の喜びや感動、そして感謝がいかに大切か、まさに身を持って伝えられた気がしました。
寺山さんは癌に愛を送る、と言われます。
癌は自分が生み出した分身、今まで無視し続けた影の面であると。
そして、最近知人から勧められて読んだ本。
”がんが自然に治る生き方”ケリー・ターナー著
余命宣告を受けながら劇的な寛解に至った1000人もの症例を研究して、彼らが回復の為に行ってきた数多くの実践のうち、9つの共通する事項を導き出して解説しています。
ここに寺山翁も出てくるのですが、9つの事項のうち2つが食事に関することで、残り7つが瞑想や生き方を見直すといった魂や感情に働きかけるものだったそうです。
感情が体に変化を起こす上でいかに重要なものかがよくわかります。
体を変える上で食事を見直し、サプリやハーブで代謝を上げるのは体の土台となる道路整備に似ています。
その上で車がぶつからないようにスムーズに走ったり交通渋滞を起こさないでいるのは感情や魂でしょう。
魂というとわかりにくくなるかもしれませんが、なぜ生きるのか?いかに生きるか?という人生のモチベーションに触れる部分でしょうか。
そうしたことを自分の中で明確にすることで、自分の中の大いなるエネルギーと繋がりやすくなり、治療において自らを導く羅針盤のようなものになるのでしょう。
末期癌になると食事もほとんど取れなくなりますが、まさにそういう時の感情のエネルギーの影響の大きさは計り知れません。
人間がいかにエネルギーの影響を受けて暮らし、自らエネルギーを回して生きているか、経験するのが癌の病との付き合い方の一つなのかもしれません。